事業承継というと、多くの人は「後継者探し」が一番大切だと思っていますよね。「優秀な人を見つければ大丈夫」とか「社長の子供に任せるのが一番」なんて言われることも多いです。
でも、実はそれだけでは不十分なのです。
なぜならば、そもそも素晴らしい後継者がいるかどうかは運任せなところがありますし、実際、任せてみてうまく行くかも予測不可能だからです。
確かに、いい後継者がいれば幸運といえるでしょう。
しかし、経営承継を運任せにしないためには、「会社の仕組み」が大事なのです。
どんなに優秀な後継者でも、会社の運営方法がしっかりしていないと、うまくいかないことが多いんです。
本当に大切なのは、「誰が社長になっても会社が回る仕組み」を作ることです。例えば:
社長の勘と経験で経営されている会社は人依存であり、浮き沈みが激しく、社内も常に混乱状態にあります。一方、永続する会社は仕組み依存で運営されています。人は社長も含めていつか去る時が来ますが、仕組みは世代を超えて会社の資産となります。
属人的なリーダーシップで会社を引っ張るのではなく、会社を永続的に成長させる仕組みを整えることこそが、社長の仕事です。 伊勢神宮は式年遷宮という“仕組み“によって宮大工の技術を伝承し、いまでも美しく保たれています。永続性を高める仕組みを持っていなかったギリシャ神殿とは対照的です。
経営承継において、人依存の会社は代替わりのたびにゼロイチを繰り返すことになり、会社の力が持続的に向上しません。 一方、仕組み依存の会社は、代を重ねるごとに繁栄の基礎が築かれ、持続的な成長が可能となります。
例えば、「新人教育」について考えてみましょう。人依存の会社では、経営者が代わるたびに新人教育の方針や内容が大きく変わり、その都度一からやり直すことになるかもしれません。これは時間と労力がかかり、教育の一貫性や効果が失われるリスクがあります。
対照的に、仕組み依存の会社では、新人教育のプロセスやカリキュラムが体系化されています。新しい経営者は、既存の教育システムを基盤としつつ、時代のニーズに合わせて内容を更新できます。これにより、会社の基本的な価値観や業務知識が一貫して伝承され、同時に新しいスキルや考え方も柔軟に取り入れられます。
仕組みは単なるマニュアル化ではありません。それは、世代を超えて会社の競争力となる”知的財産”そのものなのです。結果として、仕組み依存の会社は、時間を経るごとに、組織全体の能力が高まっていくのです。
”社長は次世代に向けて、経営の仕組みづくり、人財育成をしてきました。なので、誰が後継者になろうと、おそらくうまく回ると私は信じています。”
2022年6月15日トヨタ自動車の株主総会での質疑応答にてトヨタ番頭小林耕士氏の発言
仕組み化して雑多な仕事や現場の仕事を任せることで、社長が社長の仕事に集中できます。会社を離れても不安が無く、将来のビジョンや長期的な計画を考えることが出来ます。
幹部や後継者候補と一緒に、自社の理念を実現するための仕組みづくりに取り組むことで、他では得られない育成効果が得られます。
目標達成に向けて必要な組織図を描くことで、役割と責任を明確に出来ます。これによって、仕事のモレやダブり、指示待ち社員などの発生を防ぐことが出来、同じ人数で大きな利益を生み出すことが出来ます。
社長、後継者の人生観を基にして、理念を見直します。変えるもの、変えないもの、つまり、不易流行を考えたうえで、表現や内容を見直します。
ビジョンは時代環境に合わせて策定することが大切です。世代替わりに合わせて、第二創業を迎えられるように新しいビジョン、新しい戦略を描きます。
営業活動やサービス提供の方法を仕組み化することによって、”誰でも、いつでも”同じ体験を顧客に提供することが可能になります。それによって、自社のブランドが築かれ、リピート率や紹介率が向上します。新規顧客の獲得コストをかけることなく業績が向上します。
仕組み化された会社は、社長が交代してもうまく経営出来ます。そのため、親族内だろうが、第三者だろうが、経営を承継することが容易になります。これによって、つまり、仕組み化することで、承継の選択肢、人生の選択肢を増やすことが出来ます。
有限会社ファイブアローズ岩下由加里様
岩下さんは創業前からマニュアル化のバイブルである「はじめの一歩を踏み出そう」(マイケル・E・ガーバー著)を参考にして、会社の仕組みを作られてきました。
今では100人以上のスタッフを抱えながらも、マニュアル化/仕組み化したおかげで新規事業にも取り組む余裕を創出されています。
株式会社AYOMOT代表取締役会長 鈴木朋弥様
表参道に完全紹介制の隠れ家美容室を開業以来、口コミのみで高単価、高リピート率、更なる紹介をキープしており美容業界のみならず数多くの経営者がその手法を学びに訪問する美容室に。ご自身がカリスマ美容師として働いていた状態から、社長をスタッフに譲り、ホールディングス化し、ビジネスオーナーへの転身を実現されました。
株式会社Deto
代表取締役社長 恩田多賀雄様
製造業を中心に、グループ経営をされているDeto社では、成長を見越して、人に依存しない会社経営を目指され、実際に毎年成長を遂げられています。
「STORIA」小濱格様
小濱さんは5店舗を構える美容室「STORIA」のオーナーで、仕組み化に取り組み始めてからわずか1年で働き詰めの職人型ビジネスから抜けだすことに成功されました。
正しい方向に進んでいるのかどうか不安。
勘と経験の文化が染みついていて、仕組みづくりを一緒に出来る人がいない。
やり方を教わったものの、なんかうちに合わない気がする。
やらないといけないのはわかっているが、現状の仕事で手一杯。
やるべきことはわかっているが、膨大すぎて気が遠くなる。
これまでにも取り組んだが、古参メンバーの反対で挫折した。
営業や人事、採用、育成、財務、色々仕組み化をしたが、統一感が無い。
色々作ったものの、徹底されてない。
"我流で取り組んでいて正しいのかわからない"を解決
仕組み経営のメソッドは、40年以上ににわたり、多くの経営者があなたより前に悩み、失敗し、成功してきたことの集合体です。”愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ”といいます。すでに世界中で実績のある手法をご活用いただくことで、最短距離であなたの望む会社作りと人生を実現できます。
ブライアンスカッドモア氏は、大学時代に手持ち資金700ドルでゴミ収集の事業をスタートしました。その後、「はじめの一歩を踏み出そう」の通りにビジネスを仕組み化し、北米最大のゴミ収集会社に成長させます。
KEAP社は、中小企業向けのCRMを提供している会社です。彼らはガーバーのプログラムに参加し、5年で年商12倍、業界でトップの地位に上り詰めました。その将来性を買われ、ゴールドマンサックスが彼らに54億円もの投資を決めました。彼らのオフィスはアリゾナ州にあり、広大な建物の中に、ガーバー流の経営を反映した工夫が随所に見られます。
BNIの創設者、アイヴァン・マイズナー博士は、創業当時にガーバーに出会い、その教えとおりにビジネスを設計していきました。その結果、世界に約30万人の会員を抱える、世界最大のリファーラルマーケティングの組織になりました。
”仕組みづくりが得意な人材がいない”を解決
リーダークラスの方も一緒に取り組んでもらうことで、非常に実践的な教育効果が期待できます。会社の理念を実現する仕組みとは何か?を経営者と一緒に考えることで、自然と経営人材(後継者候補や社長の右腕)が育っていきます。
”コンサルを受けたが自社に合わなかった”を解決
多くのコンサルティングプログラムは、彼らの”型”を御社に当てはめるものです。
しかし彼らの”型”が社長の想いや理念に沿っているかはわかりません。様々な”型”を御社に当てはめると、それだけ会社の仕組みは歪みます。
一方の仕組み経営では、経営者の想いをベースにして、会社に一貫した仕組みを整えていきます。
”仕組みづくりの時間がない””カタチは出来たが運用できない”を解決
仕組み経営認定コーチが個別に御社の仕組み化を支援させていただきます。
“事業に真剣に向き合っている経営者の悩みを理解できるのは、経営の経験がある者しかいない”という考えから、認定を受けた経営者や事業主がコーチとして担当いたします。
”ゼロから仕組みを作るのが大変”を解決
”社員からの反発で進まない”を解決
仕組み化は、”社員の方々が楽に成果を出せるための仕組み”を創ることが目的です。仕組み化の正しい意義を最初の段階でご説明させていただくことにより、社員の方の反発を最小限に抑えることが出来ます。また、プログラムも御社の状況に合わせてスピードや内容を調整でき、社内に味方を作りながら進めていくことが出来ます。
”いつまでもモグラ叩きだ”を解決
経営リーダーの想いを軸にして、全てを一貫して創り上げていきます。
具体的には、採用や評価、育成などの人事面、顧客体験や営業などの業績面、目標や指標、計画などの経営管理面など会社に必要とされる仕組みを自社の理念やブランドに沿って創り上げていきます。
これによって、”あっちを作ればこっちが凹む”などのモグラ叩き状態を抜け出すことが出来ます。
マイケルE.ガーバー著の「はじめの一歩を踏み出そう(原題:E-Myth Revisited)」は、「経営の仕組み化」という概念を提唱し、現在につながる、中小・成長企業経営の新しいスタンダードを創りました。 16カ国語に翻訳され、700万部以上のベストセラーとなっています。また、Inc 500社(急成長企業500社を選出したランキング)のCEOが推薦する書籍として、「7つの習慣」や「ビジョナリーカンパニー」などの名著を抑え、ナンバーワンを獲得しています。 「最も影響力のあるビジネス書25選(米タイム誌)」、「もっとも役に立ったビジネス書ベスト5(米ウォールストリートジャーナル)」に選ばれるなど、経営者のバイブルとしてロングセラーとなっています。
「起業して9年。もっと早くこの本と出会いたかった。。。」
「職人型経営では、未来がない。経営者の人生と事業を切り離し考える。とにかく素晴らしい」
「自分にとって久々のヒット本である!」
「経営者として知っておかなければいけない基本的な考え方が凝縮されてます」
「思い当たることばかりです」
「まさに経営の教科書」
「星10個!具体的にこれをやろうと思える本です」
仕組み経営では、御社の目標を基にプロジェクトの目標期間や成果を設定し、ともに仕組み化を進めていきます。ただし、どんな仕組みでも常に改善の余地があるため、仕組み化には終わりがありません。大切なことは、会社の文化を仕組み依存に変え、仕組みの改善を続けることです。
規模も業種も多種多様ですが、たとえば以下のような会社様がいらっしゃいます。
・社員数100人の建設会社様・・・業務範囲が明確にするための組織づくりから、ミスを減らすための委任の仕組み、職人さんを早期育成するための仕組みに取り組むためにご参加中。
・社員数約20人の製造業様・・・社長やベテラン社員の営業、技能を仕組み化し、事業承継(外部承継)するためにご参加。ご受講後、1年で承継に成功。
・社員数5人の整骨院様・・・もともと社員2名の超繁盛店のため、社長が忙しく、人の育成や採用を仕組み化をするためにご参加。社員を増やして仕事を任せることができ、社長は新業態の新店舗をオープンさせる準備中。
・社員数20人の整形外科クリニック・・・分院のための仕組み化にご参加。プログラム受講し、無事分院に成功。現在は35人まで増員。
はい、出来ます。
会社ごとに業務内容やビジネスモデルや人材、強みが違うので、ある種の特殊性はあるのかもしれません。
その特殊性が他社との違いになり、ビジネスが成り立っているわけです。
ただし、業務内容やビジネスモデルが違えど、会社の経営を仕組み化していく方法やステップはほとんど同じです。
私の師匠でもあるマイケルE.ガーバー氏は、過去40年以上にわたって、世界中の中小企業の仕組み化を支援し、成功させてきました。そして、そのメソッドはどの業界でも、さらには、どの国でも同じものでした。
すべての会社に共通して必要な仕組みがあります。これは会社経営にとってのOS(基本ソフト)と言えるものであり、OSが上手く動いていなければ、どんなアプリもうまく動きません。
私たちがご提供している仕組み化とは、”人”がどのように行動し、どのように動機づけされ、どのように考えるか、どのように成長していくのか?という人に対する深い理解をベースに構築されます。
より具体的いえば、どんな業界のどんな会社であろうと、
• 社員が共感する理念が必要であり
• 社員がやる気になるゴールや計画が必要であり
• 社員同士がコミュニケーションする必要があり
• 人を育てることが必要であり、
• 自社に合う人を雇うことが必要であり
• 仕事を上手く任せる方法が必要であり
• 自社の技術や職人技(目に見えない資産)を伝承することが必要であり
• 責任と権限が明確な組織が必要であり
• 顧客(患者)を引き寄せるマーケティングが必要であり、
• 投資家や銀行を納得させる計画が必要です。
そのため、業務内容が変わっても、方法やステップは同じなのです。 もちろん、これらの仕組み化の結果として生まれるマニュアルやチェックリスト等は会社ごとに異なるでしょう。 しかし、仕組み化のプロセスはそれほど変わるものではないのです。
仕組み経営の仕組み化は、
1.経営者の個人的な人生の目的、価値観、計画の明確化
2.経営者の人生の目的、価値観、計画を反映させた会社の理念体系の整理と明文化
3.理念を実現するための各業務の仕組み化
というステップで行います。
実はこのステップが決定的に大事なのです。
世の中で素晴らしく成長し、社長と社員が幸せな会社では、上記の一貫性が完璧に整っています。
一方、多くの会社やコンサルタントは、仕組み化しようとすると、上記のステップを逆にやり、いきなり業務の仕組み化からスタートしてしまいます。
会社というのは、ひとつのシステムです。
例えていうならば、人間の身体と同じです。
私たちの身体が健康体長寿であるためには、様々な臓器、血液、骨、筋肉などが、一貫して動く必要がありますね。
「健康体で長寿ある」というのが「身体の理念」であり、
「臓器、血液、骨、筋肉」が「身体の仕組み」と考えればわかりやすいでしょう。
身体の一部の臓器や血液だけ他者のものと入れ替えたりすれば拒絶反応が出ますね。
会社もそれと同じで、一部の業務の仕組みだけ取り入れても、他の業務や人の感情と干渉を起こし、余計なトラブルが増える可能性が大です。
今述べた通り、仕組み経営が他と違うことは、経営者の人生と会社の理念と仕組みの一貫性を重要視することです。
それによって、仕組み化が成功すれば、会社が成長するのはもちろん、経営リーダーの人生自体も幸せにすることになります。
仕組み経営を導入された企業様は社員数数名~数百名と幅が広いです。
そのため、御社の規模やニーズ、ご希望のペースなどによって、無理なくご参加できるよういくつかプランがございます。
詳しくは体験入学された方に個別にお伝えいたします。
「仕組み化ってマニュアル化でしょう?面倒くさそう」と思っている方が多いようです。しかし、マニュアル化は仕組み化の一部でしかありません。
仕組み化とは、良い習慣作りと言えます。社内に良い習慣作りを増やしていくことで、自然と経営がうまく行くようになります。
優れた仕組みほどシンプルです。シンプルだからこそ、成果が上がり、生産性が高いのです。
仕組みというと社員を縛り付けるもの、というイメージを持つ方も多いようです。
しかし、仕組みとは本来、その人がやったことがないような高度な仕事をできるようにするためのものです。つまり、普通の人が非凡な成果を出せるようにするのが仕組みです。
社員の自主性を重んじようと思って仕組みづくりを怠ると、社員が勝手に行動しているだけで、ビジョンや目標に全くたどり着かない、という会社になります。
また一方、コントロールを強めようとすると、ルールや規則でガチガチになり、官僚的組織になります。
大切なのは、自主性とコントロールを両立する仕組みを作り、仕組みの上で自由に働ける文化を作ることなのです。
オンラインで世界どこからでもご参加可能です。
仕組みとは、「成功の複製」と定義することができます。
たとえば、
このように、社内でうまく行っていることを複製することで、会社が持続的に成長していきます。
仕組み経営監修者
一般財団法人日本アントレプレナー学会 代表理事
仕組み経営株式会社 取締役
大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。2010年、世界No.1(米INC誌による)の起業・経営の権威、マイケルE.ガーバーと出会い、10年以上にわたり学びを受け続ける。現在は、日本企業をワールドクラスカンパニー®にするための支援活動に力を注いでいる。「仕組み化の経営術」著者。