サマリー
- 仕組み化とは、単に業務を再現可能するだけでなく、自社独自の価値提供方法を再現可能にすることである。
- 経営陣が会社の理念を決め、管理職がその理念に基づいた仕組み(成果を出すための道具)を作ることで、普通の人でも仕組みに従えば成果を出せる。
- 仕組みを活用することで、社員は成果を出し、それによってモチベーションが高まる。つまり、モチベーションを上げる前に成果を出すことが重要である(モチベーションの神話)。
- 一般社員は仕組みに基づいて業務を行い、その過程で創造性を発揮して仕組みを改善することで、会社全体の付加価値が高まる。
- 仕組み化を通じて人を責める文化をなくし、会社の生産性を高めることができる。
体験入学でわかること
自社の生産性を妨げている原因
日本の中小企業(大企業も含めて)会社の大きな問題は生産性が低いということです。現場の方、社長の方も頑張ってらっしゃると思いますが、トータルで見るとどういうわけか生産性が低いという数字が出ています。他の先進国と比べても、1人当たりが生み出す付加価値額、1人当たりの利益と言ってもいいと思いますが、それが非常に低い。それによって一生懸命働いているけど、何か報われないよねという感じがしていらっしゃるということです。この生産性を妨げている要因について解説します。
社長(経営リーダー)が忙しすぎる原因
社長は会社の中心的な存在なので、忙しいのは当たり前です。ただ、その割には会社が成長していかないなと感じている方もいらっしゃると思います。その要因を知ることができます。要因がわかれば、それに対処する方法もあります。
見逃している利益を得る方法
本来得られるべき利益が得られていない場合があります。つまり、皆さんの会社には欠けているか、誤った仕組みが適用されているために、知らず知らずのうちにコストがかかっているということです。そのため、生産性が低下してしまうのです。
自分に依存せずに会社を成長させる方法
経営リーダーは個人に依存せず、会社が自立して成長させていくこと重要です。本来の会社の姿は、経営者1人に依存するものではなく、自律的に成長するものです。それをどうやって実現するかお話しします。
管理職や幹部を育てる最も効果的な方法
社長であれば、自分の右腕や後継者をどう育てるか悩まれることでしょう。外部の研修やトレーニングだけではうまくいかない場合もあります。今回は仕組み化を通じて、管理職や幹部、後継者を育てる効果的で効率的な方法をご紹介します。
こんな方にお勧め
成長企業の社長
売り上げは上がってきたものの組織が混乱していて、生産性が上がらず、成長が見込めないと感じている社長。さらなる成長を望む方にはぴったりです。
会社を継ぐ予定の社長
社長のバトンタッチを考えている方に適しています。会社の経営が自己依存になっていると、事業承継が難しいため、うまく引き継ぐための準備が必要です。
会社を継いだ後継者
会社を第2創業に向けて発展させたいと考えている方にもおすすめです。
2度の起業失敗とガーバー氏との出会い
これからお話する内容の信頼性や信用性を担保するために、少し私たちのご紹介をさせていただきたいと思います。私たちの団体は、世界No.1の中小企業経営のアドバイザー、マイケル・ガーバーさんとの出会いから始まっています。彼の考え方を日本の経営者の方々にお伝えするために、さまざまなイベントや海外視察ツアーを開催してきた経緯があります。
私がガーバーさんに出会ったのは2010年です。当時は別の会社を経営していましたが、成長の限界を感じていたため、ガーバーさんから教えを受けるために渡米しました。その後、ガーバーさんの考え方を広め、日本の中小企業や国全体に役立てたいという思いから、現在の仕事に携わっています。彼の本「はじめの一歩を踏み出そう」は世界で700万部以上売れるほどのビジネス書であり、日本版も出版されています。
写真でいうと右側の方が私で、中央の方が奥様です。「はじめの一歩を踏み出そう」は世界的に有名な雑誌から高い評価を受けており、例えばInc誌では最も影響力のあるビジネス書25選に選ばれ、ウォールストリートジャーナルでは最も役立ったビジネス書ベスト5に選ばれています。Inc誌は特に中小企業やベンチャー企業の社長が読む有名な雑誌であり、ガーバーさんはそこで世界No.1の中小企業経営の権威として評価されています。
自らが職人型ビジネスだった
元々私は26歳の時に初めての起業をしました。その起業の内容は、世界に約4000もの個人所有の島がある中で、プライベートアイランドの売買を行うというものでした。非常に珍しいビジネスで、日本では私しかやっていなかったと思います。この事業は雑誌やメディアにも取り上げられ、知名度も上がっていましたが、問題がありました。それは、「職人型ビジネス」と呼ばれるもので、会社の経営が自身の職人技に依存してしまうビジネスです。このビジネスモデルでは、自分の時間や体力の限界を超えてしまい、会社の成長が阻害されることがあります。そして、それが会社の停滞や資金不足につながり、最終的に倒産してしまいました。
ベンチャーの崩壊とフリーター時代
その後、別の会社を立ち上げました。今度は完全に異なるIT系のベンチャー企業で、上場を目指していました。数人のチームで経営を行っていたのですが、何年か経つと経営陣の考え方の違いが浮き彫りになり、会社は空中分解しました。これによりその会社も倒産となりました。30歳ぐらいの時には、2度目の起業失敗を経験し、知識も人脈も資金も全て失ってしまいました。その後、バイトをして大学生と同じように働き、なんとか生き延びる経験をしました。
失敗原因と成功方法を探る日々
その時、なぜ私が失敗したのかを反省し、勉強することになりました。海外のビジネスやマーケティングについて学び始めました。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、エイブラハムやダンケンリー、アンソニー・ロビンズなど、ビジネス界の権威から学ぶ機会を作りました。しかし、全くお金がなかったため、アルバイトの収入でやっとかろうじて海外に行って学ぶという状況でした。
学んだことを徐々にブログなどで情報発信していくと、アクセスが増えていき、コンサルティングを依頼されるようになりました。その結果、徐々に収益も安定してきたのです。また、その経験からハリウッドのスポンサーや映画祭のスポンサーになるなど、さまざまな体験もしました。
これらの海外のビジネスのフレームワークや知識を学んでいく中で、何かが原点にあると感じました。日本の中小企業の経営原則が松下幸之助さんや稲盛和夫さんの経験から学ばれているように、海外の経営のノウハウにも原点があるのではないかと思い始めました。その中で、マイケル・ガーバーさんにたどり着いたのです。
会社員時代には全く響かなかった「はじめの一歩を踏み出そう」
そういえば、「はじめの一歩を増やそう」という本を昔読んだことを思い出しました。ただ、当時は会社員だったので、会社員の立場からその本を読んでも全く響かなかったんです。なので1回読んですぐにブックオフに売ってしまいました。
ガーバーさんが原点だと気づき、もう一度その本を読み直したんです。すると、本に書いてあることがまだ理解できていなかったために失敗したのだなと痛感しました。彼から学ぼうという気持ちで、問い合わせをして、近々ロサンゼルスかサンディエゴでイベントがあるということで、プログラムに参加するよう言われました。当時、本当にお金もなかったのですが、友人から少しだけ借りて渡米し、彼のプログラムを受けることになったのが最初のきっかけです。それ以来、ずっと学びを続けて、今に至っています。
成功事例
最初は自分のビジネスを成功させるために彼に会いに行ったのですが、やはり彼の教えを日本で広めようという情熱が湧き起こり、今の活動に繋がっています。実際に彼の教えを伝えた結果、多くの方が成功されています。
年商20億円⇒34億円⇒55億円と毎年成長
例えば、株式会社Detoの恩田社長は元々年商20億円ほどあった非常に優れた会社でしたが、34億円から55億円と毎年成長されているような会社になられています。
V字回復
他にも、デジタルスタジオの板橋さんも仕組み化からV字回復を遂げられました。元々創業されて社員が25人ほどまで成長されたそうですが、当時は仕組み化という発想がなかったために属人的な経営スタイルで運営されていたとのことです。その結果、社員からの反発を受けて、25人から2人にまで人数が減ってしまったそうです。そのような状況の中、我々のプログラムにご参加されてから、現在では30人以上にまでV字回復されています。
カリスマからビジネスオーナーに
鈴木さんはAYOMOTという美容室を経営されており、表参道で複数の店舗を展開されています。元々はカリスマの美容師として活躍されていて、独立開業されたそうです。しかし、この独立の仕方が職人型ビジネスに陥りやすいものでした。職人型ビジネスとは、自分の能力や知識、時間に依存して会社の経営が行われる状態のことです。鈴木さんも同様のパターンにはまっていたようで、自分がスタープレーヤーでありながら経営をする難しさを感じていたそうです。その時に我々のプログラムに参加されて、今では社員の方に経営を譲り、ホールディング会社を作って代表になられています。
このようにガーバーさんの教えを広めていったところ、皆さん同じように成功していくということです。そして、これはもう自分の、人生をかけるに値する仕事だなというふうに思いまして、皆さんにこの考え方をお伝えしています。
日本という国を支えているのは中小企業です。もちろん名だたる大企業いっぱいあります。しかし、大企業の仕事を実際にやっているのは、中小企業だったりするわけです。かつ、世の中のほとんどの人は実は中小企業で働いています。一方でさっき言ったように中小企業の生産性が非常に低かったり、事業承継の問題で後継者がいないという問題を抱えていたりしています。これら課題は、これからお伝えする内容で解決できます。したがって、私達はこの考え方と方法をより多くの方に広めていこうということで仕組み経営大学を作って活動させていただいているわけです。
仕組み化=再現性の実現「ではない」
では、仕組み化について、少し本題に入ってみたいと思います。最近では書籍やセミナー、研修などで仕組み化の重要性が強調されており、皆さんもそれを聞いて今回ご参加されている方もいるかと思いますが、仕組み化とは一体何なのか、ということが正確に定義されていないように感じます。
仕組み化の定義
私たちが考える仕組み化とは、「自社独自の再現性のある仕事のやり方を作り上げること」です。ここで重要なポイントが二つあります。まず一つは「自社独自の」ということです。もう一つが「再現性」という点です。自社独自の再現性のある仕事のやり方を作り上げることで、今回のテーマである「仕組みで成長する会社」が実現できるということです。
再現性だけでは仕組みで勝手に成長しない
一般的に言われている仕組み化の話は、おそらくほとんどがこの「再現性」の側面に焦点が当てられていると思います。つまり、誰でもいつでも同じように価値を提供できるようにしようということです。例えば、自分が行っている営業の仕事を標準化して、他のメンバーでも同じように行えるようにすれば、仕組みができた、と考えています。つまりマニュアル化やルールの設定などと考えていると思います。確かにそれも仕組み化の一部ですが、これだけでは「仕組みで勝手に成長する会社」を実現するには不十分なのです。
平凡な仕事を複製しないこと
なぜなら、ただ単に今やっている仕事を再現可能にするだけでは、大した会社にはならないからです。皆さんの会社で行っている様々な業務があると思いますが、それらを単に再現可能にするだけでは、優れた成果を上げることは難しいのです。ごく平凡な仕事のやり方を他の人にもできるようにするだけでは、特別な差別化が生まれません。ただ平凡な仕事が複製され、平凡な会社ができるだけという結果になってしまいます。
自社独自性こそ仕組み化の本質
ここで重要になるのが「自社独自の」という部分です。では、具体的に「自社独自の」仕組み化とは何かというと、利害関係者との約束を果たすやり方、つまり顧客に価値を提供する方法です。自社独自の仕組みは、他社とは異なる独自の強みや特長を活かした、顧客に対する差別化されたサービスや価値提供の方法を指します。
他社と同じような仕事のやり方をしていても、その会社自体に特別な魅力や付加価値がなければ、顧客にとっては選択肢の一つに過ぎません。しかし、自社独自の仕組み化を行い、顧客に特別な体験や価値を提供することができれば、顧客からの支持や信頼を得ることができます。これが、仕組みで成長する会社を築くための重要なポイントです。
”顧客との約束を果たすための仕組み”が会社を成長させる
仕事は究極的に何のために行っているかというと、顧客との約束を果たすために行っていると言えます。ビジネスを始めるということは、まず顧客に対して約束をするところから始まります。例えば、「うちの商品を使えばこういう成果が得られます」と顧客に約束し、その商品やサービスを提供することが基本的なサイクルです。
ビジネスを行う上で、顧客に対してどんな約束をするかは、各社ごとに異なります。そのために、仕事のやり方が、他社とは異なる独自の強みになるのです。つまり、自社の理念やブランドを具現化するための仕事のやり方が重要なのです。この独自性が、他社との違いを生み出し、顧客にとって特別な価値を提供することができれば、会社の成長に繋がります。
この自社独自の仕事のやり方を再現可能にすることが、仕組みで成長する会社を築くポイントです。世の中の多くの仕組み化の議論はこの点を見過ごしていることがあります。単に再現可能にするだけでは、仕組み化に対する投資が効果が上回らないため、仕組み化の努力が無駄になることもあります。
繰り返しますが、自社の理念やブランドに沿った仕事のやり方を再現可能にすることが、仕組みで成長する会社を築く決定的に大事なことなのです。
社内に「良い習慣」を作り出す
もっと簡単にお伝えします。
仕組み化とは、良い習慣を作ることです。良い習慣を取り入れることで、社員の方々が頑張らなくても良い成果が出るようになります。
例えば、一流のプロスポーツ選手を見てみると、独自のルーティンを持っています。例えば、毎日同じ味のカレーを同じ時間に食べる、またはしっかり睡眠をとる、給水休息を取るといった習慣です。これによって彼らは良いパフォーマンスを発揮し、成果を出しています。
同じように、会社内でも良い習慣を取り入れることで、社員が頑張らなくても良い結果が出るようになります。
仕組みで成長する会社の組織とは?
会社の中には経営陣、管理者、そして一般層の三つの主要なグループがいますね。それぞれが与えられた使命を果たすことが重要です。
経営陣の仕事
まず経営陣の重要な仕事は、会社の目的や方針を決めることです。つまり、会社のブランドや理念を決定し、この方針に基づいて、次に管理者が仕組み作りを行います。
管理者が行う仕事
管理者が行う仕組み作りとは、これまで述べたように、良い習慣を作り、成果を標準化し、社員が頑張らなくても成果が出る仕組みを作ることです。
一般層の仕事
そして一般層の方々は、その仕組みに基づいて働き、仕組みの改善を続ける役割があります。つまり、自分たちが従っている仕組みを改善し続けることで、会社全体の成長に貢献します。この部分で創造性や自主性が重要になります。仕組み化を正しく行うことで、一般層の方々は毎回同じ作業をする必要がなくなります。仕組みがあれば、成果が出るための指針が明確になるので、右往左往する必要がなくなります。これによって生産性が上がり、空いた時間に仕組みの改善に取り組むことができます。
全階層が創造的な仕事に取り組む
その結果、一般層の方々は自主性や創造性が養われ、管理者もより創造的な仕事を行うことが求められます。そして経営者も、どういう仕組みを作るかという創造力が必要です。これによって全階層の方々が創造的な仕事に取り組むことができ、会社全体の付加価値が高まるということです。
バカがこれまでにない受注をもらえた理由
実際の事例を紹介したいと思います。これは私自身の経験に基づくものです。
もともと私は営業の仕事で社会にデビューしました。大学時代は正直言ってほとんど引きこもりで、人と話すのが苦手でした。大人と話すのも当然苦手で、同級生や友達もあまりいなかったので、一日中ほとんど話さない日もよくありました。人と話さない時間が増えると、ますます話せなくなってしまいました。そんな状況だったので、営業の仕事を選んだのです。
どうすれば高級車に乗れるのか?
でも、営業以外にも食べていくためにバイトをしなければなりませんでした。ただ、接客業は得意ではなかったので、ファーストフード店員やコンビニ店員は難しいと感じました。そこで、洗車専門のお店で車を洗うアルバイトを始めました。車が好きだったので、非常に楽しい時間でした。その中で、高級車を見ているうちに、自分も高級車に乗るようになるにはどうすればいいのか考えるようになりました。
芸能人か、ヤクザ化、社長か?
高級車に乗るお客さんを見ていると、大体3つのパターンに分かれることがわかりました。まず、プロ野球選手や芸能人など、個人のプロフェッショナルとして活躍する人たち。しかし、これは普段から難しい仕事だと感じました。次に、ヤクザ。彼らはお金持ちでたくさんの高級車を持っていますが、そういう仕事は嫌でした。最後は、中小企業の社長です。中小企業の社長が一番高級車に乗っているように見えたので、私も中小企業の社長になることを考えました。
仕組みをくれた上司
社長になるためには営業力が必要だとわかり、営業の仕事を選びました。ただ、当時は人と話すことが苦手で、営業の仕事ができるか不安でした。しかし、社長になりたいという気持ちが強かったので、営業職で会社に入りました。当然、最初は全然成果が出ませんでした。
そんな私を見かねた上司が、A4のパウチされた資料を渡され、「これを使って話してこい」と言いました。私はそれを使ってお客さんの前で話しました。緊張していて、顔を見ずに必死で資料を読んでいました。それでも注文をもらえたことで、初めて成果を出したと感じたのです。
モチベーションの神話
その後、もっと良い営業をするために努力しようと思いました。私の上司は、ただやる気を出せと言うのではなく、具体的な道具を提供してくれました。それが営業の道具こそ、仕組みだったのです。ガーバー氏は、「モチベーションの神話」と呼んでいるのですが、人はモチベーションを上げて成果を出すのではなく、成果を出すことで自ら動機づけされるのです。
成果を出すことで、自ら動機づけされる
先ほどの出来事から数ヶ月後、また新たな試練がやってきました。今度はお客さん向けのセミナーをやるよう指示されたんですね。一対一で話すだけでも緊張するのに、人前でのセミナーはとても考えられないほどのものでした。しかし、この時も同じように資料が渡されました。この通りに進めてくれという指示で、その通りにしました。その結果、驚くほどの注文が舞い込んできたんですね。これが数ヶ月後の出来事です。この時も上司は、成果を出すための道具を提供してくれたのです。これがまさに仕組みの力というものです。私もそれによって成果を出すことができました。
社員が頑張らなくても成果が出る
その後も、セミナーのやり方やプレゼンの仕方など、さらに学びたいと思うようになりました。本来なら上司に報告すべきセミナーの依頼なども、自分で抱え込んで隠れてやっていました。そんな経験もあります。こうして徐々に、営業の仕事や人前でのプレゼンなどが苦にならずに成果を出せるようになってきたんですね。私の上司は管理職です。彼は私が頑張らなくても成果が出るような仕組みを作ってくれたんですね。セミナーや営業のやり方を一から考える必要はなく、成果が出る仕組みを提供してくれました。私はその仕組みに基づいて働くことで成果を上げ、それをさらに改善しようというやる気を持ち続けたんですね。こうした仕組みが会社の中で機能すると、生産性が上がるだけでなく、社員のやる気も高まります。その結果、業績も上がっていく。まさに、仕組みで成長する会社が実現できるということなんですね。
正しい仕組みが利害関係者にもたらすもの
こういった仕組み化によって、多くのメリットが生まれます。
お客様の利益
まず、お客様にとっては安定したサービスが提供されることが保証されます。例えば、スターバックスのようにどこの店舗でも同じサービス品質が提供されることで、お客様は安心感を得ることができます。スターバックスのブランド価値やサービス提供の仕組みは、世界中で再現可能になっています。
社員の利益
さらに、社員にとっても大きなメリットがあります。仕組みが整っていると、人を責める文化が減り、良い環境で仕事ができます。それによって、社員は自分で判断し、成長する機会が増えます。私の場合も、営業として成果を出せば次のステップに進むことができました。
経営陣の利益
経営陣も、人の成長が早まることで指示を出す回数が減り、結果的に楽になります。
取引先/銀行の利益
そして、取引先や銀行にとっても信頼性が高まります。事業の継続性が保証されていると、取引先や銀行は安心して取引を行うことができます。このように、仕組み化は企業全体の効率性や信頼性を高め、成長に繋がる重要な要素となっています。
以上が、仕組み化によって生まれる多くのメリットです。これらのメリットが会社全体の成長につながり、より良い未来を築いていくことができるのです。
人を責める文化を無くす
ガーバーさんの教え子であるブライアン・スカッドモア氏は、1-800-GOT-JUNKというゴミ収集会社を設立しました。この会社はカナダで非常に有名で、現在の年商はなんと850億円にも上るそうです。この成功の裏には、ガーバーさんから学んだ教えがありました。スカッドモア氏は「私達は学んだことを使って会社の仕組みを作りました。人は失敗するのではなく仕組みが悪いのです」と語っています。彼らは仕組み化を通じて、会社の中で人を責める文化をなくすことに成功したのです。
皆さんもこれから学んでいただくことを使っていただければ、同じような会社の文化というのを作っていくことができると思います。
仕組み経営大学は、仕組み化の実践によって、組織を人依存(属人的運営)から仕組み依存へ変革させ、持続的な成長を実現できるプログラムを提供しています。本入学をご希望される方は、以下から「仕組み化検討会」にご参加ください。なお個人事業の方、仕組み経営コーチになることをご希望の方は、専用のコースをご用意しております。